今年も『終戦の日』を迎えようとしている。
今日は、夏空だ。
大きな入道雲が出ている。
そして青空からは蝉の鳴き声が聞こえる。
今日から、70数年前の空。
空襲警報以外の音は、何か聞こえたのだろうか?
蝉の鳴き声など、聞いている余裕はあったのだろうか?
祖母は数年前に亡くなった。
そして今年、とうとう祖父が亡くなった。
ふたりとも仏教徒だった。
今は西方極楽浄土で安住していることを心から望む…。
祖父母の愛情
ダメジローは祖父母が大好きだった。
祖父は無口で正直者。そして働き者。
まさに昔の男といった感じだ。
祖母は優しかったが、気性の荒さもあった。
何だこいつ‼︎と思う時も多々あったが、それ以上に無償の愛を注がれて育ったダメジローは、
そんなに気にならなかった。(愛の力は本当に凄いと思う)
何とも表現しようがないのだが、愛が溢れているのだ。
言葉だけではなく、その行動、その姿そのものに愛があるんだ。
頭がいいとか、容姿がいいとか、そんなのはどうでもよくって、
ダメジローの存在を大切にしてくれる。ダメジローという個を認めてくれるんだ。
いつでも、どんな時でも、ダメジローを可愛がってくれた。
昨今のコロナウィルスの影響もあり、祖父の葬儀に立ち会う事はできませんでした。
世界で1番お世話になった人だったのに…。
祖父がいなかったら、ダメジローは生きることが叶わなかったと思うのだ…。
コロナウィルスを恨んでもしょうがない。
けど、やっぱり無念だと思う。
ダメジローは祖父母の愛情を沢山貰った。
だから、人として腐る事はなかったのだと思っている。
祖父母がいなかったら、人の道から外れていたかも知れない…。
だから、生前にできる事には行動した‼︎つもりです。
社会人2年目のボーナスで(初年はお小遣い程度だから)それぞれにプレゼントを買った。
これは、ダメジローなりのケジメのつもりだったのです。
感謝の気持ちを物に込めて。
おかげでボーナスは全て消えてしまったよ。笑
旅行にも招待しました。
(ダメジローは実家を出ており、どんな暮らしぶりか心配していたので。見せた。笑)
弾丸ツアーとなったが、痴呆になるまではしっかりと記憶に残っていました。
とても喜んでいたので良かったと思っている。
帰省する時は、祖父母の好きな食べ物を沢山買って帰った。
卵が贅沢品の時代だ。
食うに困って育った時代なのだ。
少しは喜んでもらったかな?と、自己満足している。
愛情への恩返しは、とても返せるものではないと思う。
それは間違いない。
戦争という不幸
人類は戦争(内戦)を繰り返しており、人類最大の人災と言えるでしょう。
祖父母は共に、平家の落武者の部類に入る。
そして、戦争時代を生き抜いた人達だ。
祖母の兄はシベリアに渡ったが、生きて帰国したようです。
ダメジローは生きている頃の記憶は無いが、マントを羽織った写真は見たことがある。
生きて帰れた事は、とても運が良かったと思います。
祖母はいつも兄の自慢をしていた。
お国のために戦った英雄だと…。
祖母は太平洋戦争中、米兵を竹槍で突く練習をしていたらしい。
それを学校で教わったと話していた。
銃器相手に竹槍?
その時すでに、敗戦は決まっていたのだろうな…。
戦争は『やってはいけないことだ』
ダメジローの祖父母がよく言っていた言葉だ。
ダメジローが高校を卒業する間近、実家に自衛官が訪れたことがある。
今でもそのような勧誘を行っているのかは不明だが、進路が決まってないなら、
『是非、自衛隊へ‼︎』というものだ。
※就職氷河期なもんで。
祖母は玄関で正座し、ウチの孫だけは勘弁してください‼︎
どうしても孫は自衛隊には出せないと懇願していた記憶があります。
戦時中の徴兵を思い出しているのだろうか?
それとも、お国の言うことは命令だと思っていたのだろうか?
懇願する必要などないのに…。
この世代は、御国(御上)には逆らえないという思考を持つ。
現代では考えられないが、そのような思考を持っているのだ。
御国=絶対と教育(悪く言えば洗脳)された人達になる。
結局はアダルトチルドレンも同じじゃないですかね?
そもそも国に逆らえないのは、どんな国でも同じ。
ただ、線引きと言うか、法律とか人権とか解ってない。
日本は大日本帝国から、民主主義国家へと変化したんだ。
でも思考回路は、大日本帝国で固定されている。
アダルトチルドレンから抜け出せない人も同じじゃないですかね?
教育とは国の全てだ。
子供に竹槍を教育し、戦争が当たり前で、それが普通の日常として幼少期を過ごした。
そして、そんな国でバカを見てきた一般国民ということ。
関連記事です→恵まれた時代に生まれて 〜白黒思考Ver〜
祖父は長男だった。
戦時中は食うに困り、家族の口減らしとして川原に捨てられたと言っていた。
その後、あまりにも不便だという事で家に連れ帰ったようだ。
夜中の空襲は遥か遠くの街を照らし、とても明るかったと話していた事もあった。
ここは田舎で助かったと…。
子供の頃、長男ということで、1人で闇米を買いに峠を越えた事もあったようだ。
現代のように靴やライトも無いので、夜中にワラジでの峠越えはとても大変だと話していた。
祖父が18歳の時、日本は敗戦した。徴兵されずに命は助かった。
だが、学校に行けなかった事をとても悔やんでいた。
長男なので家の手伝いがあり、勉強したくても出来なかったと…。
今思えば、よく辞書をめくっていた記憶がある。
知らない漢字や言葉が気になっていたようだ。
お金の問題があり、ダメジローを進学させてやれなかったと、とても悔やんでいた。
今回の記事は、ほとんど脱線した話になってしまいました。
最後に
後世に残す必要があるもの。
後世に受け継ぐ必要があるもの。
本当にその価値があるものとは何か?
それはやっぱり、世界共通の『無償の愛』ではないだろうか。
無償の愛は最強であり、頂点に君臨するもの。
これ以上に、人の心(精神)を育んでくれるものなど、この世に存在しない。
無償の愛に勝るものはない。
自分が実際に体験しているのでそう思う。
そして『戦争は二度と繰り返してはならない』のだ。
ダメジローも戦争時代に生まれていないし育っていない。
でも、祖父母から聞かされた戦争の凄惨さは理解しているつもりです。(ココで書けない)
絶対に風化させてはいけない。
絶対に忘れてはいけない。
決して繰り返してはいけない。
人類に核兵器は必要ない。
世界の平和を願う。
それが日本人としてやるべき事だと思う。
でも、戦争はこの世から無くならないのだ。
それが人間という生き物だから…。
それでも、
上記が、後世に受け継がなくてはならないものだと捉えている。
ダメジローは、それが今(現代)を平和に生きるものとしての使命だと思うんだ。
もし、あなたが、
本気で後世に残したいものがあるとしたら、それはいったい何だろうか?