自分を犠牲にしてきたアダルトチルドレンは、人との距離感が苦手です。
親の支配により、自分の領域すら教わっていないためだと推測できる。
その場合は、個人(個性)を尊重されてこなかったと思います。
本来は誰かに支配されたり、支配するような関係は不健全な状態です。
それが当たり前として育つと、誰かに言われないと分からないかもしれません。
あなたと親の関係は親子です。でも人間としては、別の人間ですね?
別の肉体、別の感情、それぞれ別の人生があります。
良し悪しの話ではなく、それが個人の尊重であり、それぞれの価値があります。
これは、境界の基本条件になります。
距離感とは、人との境界です。
つまり、あなたと他人の境界線を言います。
自分の境界を知る
アダルトチルドレンに限らず、自他の境界が曖昧な人は多く存在します。
これは、人間関係を崩壊させてしまう危険を伴っています。
学校や会社などでも、皆に嫌われる人がポツポツ存在してますね。
ダメジローも嫌うのですが、要はこっち側の境界線を越えてくるので不快なのですよ。
①子供の時に自己の境界を侵されていた。
②相手の感情に振り回されて暮らしていた。
上記の場合、境界線を学べていないと思います。
境界が混乱している家庭では、子供は健全な境界を身につける事ができないのです。
下記に境界のチェックリストの一例を記載します。
・自分で判断や決断ができない。
・人の意見に合わせる。
・自分の時間がない。
・人につけこまれる。
・嫌だと言えない。
・自分よりも人の世話をする。
・自分の幸せは相手次第だ。
・自分を傷つける人と関わっている。
・相手が楽しそうじゃないと、自分の責任ではないかと考える。
・相手を自分の思い通りにしたい。
・相手を自分の価値観に合わせようとする。
・相手の問題解決に必死である。
・相手がだらしないと、自分が恥ずかしい。
いかがでしょうか?
当てはまる内容が多いほど、人との境界が確立できていません。
あなた自身が共依存状態か、他者から依存されている状態です。
自分と関係ない問題で、ストレスが発生してしまう事もあるでしょう。
逆に相手に対しても、あなたの問題を押し付けている可能性が出てきます。
あなたが境界を知らなければ、これから学ぶ必要があります。
人との距離感は、正しい人生を歩むために必要なことです。
※距離感も重要ですが、基本的に相手を変える事はできません。
こちらの参考記事もどうぞ。→自分以外は変えられない
自分の境界を設定する
境界には、『感情、意思、身体、責任』があります。
●感情
・自分の感情を大切にして、行動するための境界。
自分の感情を他人に委ねない事。
下記の状態では、感情の境界が崩れています。
・他人が悲しんだり、落ち込んでいると、自分も落ち込んでしまう。
・相手の反応が気になり、自分の気持ちを言葉にできない。
・相手が自分を受け入れてくれるか、いつも不安に感じている。
◆ポイント
・相手の感情と、自分の感情は別です。自分の感情は、自分だけのモノです。
・相手の感情を、自分がコントロールする必要はない。相手の問題です。
・相手の感情に対して、自分は責任を負わないことです。相手の問題です。
・自分の感情を表現するかどうかは、自分が選択することだ。
●意思
・自分の考えを大切にして、行動するための境界。
自分の意思を他人に委ねない事。
下記の状態では、意思の境界が崩れています。
・相手に合わせて、自分の考えを変えている。
・相手から期待されると、ノーと言えない。
・相手からの要求を、断れない。
◆ポイント
・自分の行動は、自分で決める。
・自分の行動を評価するのは相手(他人)ではない。相手を納得させる必要はない。
・自分の価値は自分で決める。相手の価値は自分とは関係ない。
●身体
・身体が安全でリラックスできるための境界。
身体に不快な接触をされない、危険や極度に消耗させない事。
下記の状態では、身体の境界が崩れています。
・疲れが限界なのに、相手の世話をしている。
・身体が壊れるほどの、過酷な仕事をしている。
・性的な接触の強要や暴力を受けている。
・自分の物を勝手に物色される、勝手に部屋に侵入される。
◆ポイント
・自分が心地よいか、不快か? の気持ちを大切にする。
・疲れたら休む。自分を休ませなくてはなりません。
・自分を物のように扱う人とは、『距離を取る、近づかない、関係を切る』意思を持つ。
・プライバシーを侵害する人も、上記と同じ。
・身体の安全は第一優先です。『嫌だ、断る』と断固たる態度で相手に接する。
●責任
・自分の責任で生きるための境界。
他人と自分の責任を明確にする、リスク分散などの区分境界。
下記の状態では、責任の境界が崩れています。
・相手の尻拭いを、自分がやっている。
・相手の問題解決を、自分が進めている。
・相手に自分の人生の決断を委ねている。
・相手に、自分を幸せにしてくれることを期待する。
◆ポイント
・相手を救い出すのではなく、あくまで必要な助言やサポートまで。
・相手の責任と、自分の責任は別である。
・相手に代わって責任を負うのではなく、相手に対する自分の責任を果たす。
・自分の責任を相手に押し付けてはいけない。
・相手の境界は越えてはいけません。
・自分の境界に侵入させてはいけません。
繰り返しますが、これが健全な人間関係の基本です。
※又、自己主張とワガママを混合しないように注意が必要。
徐々に理解すればよいかと。
この説明で理解できましたか?
結局、境界ってなんだ?って思ってますかね?
もう少し砕いて言うと、
境界=自己を尊重する事、相手を尊重する事。その線引き。
相手の好きな事を否定したりしない。それは相手の自由だからです。
自分の好きな事を相手に強要しない。それはあなたの自由だからです。
それぞれの個性を尊重する事です。
ペットだって、犬、猫、鳥、爬虫類、昆虫など、何を飼うかは個人の自由ですよね。
代表例として
表現が難しいですが、下記は普通の事です。
①自分が話をしている時に、相手が話をしっかり聞いていないと感じる事。
相手からすれば、真剣な話でもないのに、そこまでしっかり聞く事もないと判断している。
コレは正常な距離感です。
逆に、何で話を聞いてないんだ?ってならないように理解して下さい。
真剣に聞いて欲しいなら、真剣な話があると、事前に伝えてから話しましょう。
②アドバイスを求められたので真剣に答えたが、相手は真剣に聞いていない。
相手からすれば、答えは出ている。
一応、他の人がどう考えているのか確認しているのだ。
本当に急務でアドバイスが欲しいなら、相手は焦っているはずです。
自分が勝手に、真剣に捉えすぎているだけです。
理解しにくいかと思いますが、距離感とは空気感も含まれるのです。
言葉だけを受け取ると、距離感にはズレが生じる場合がありますので気をつけて下さい。
言葉は意思疎通で利用しますが、言葉選びや口調、言い方も個人差があります。
自分の価値基準で先入観を持つと、必ず衝突する時がくるでしょう。
コレはコミュニケーションも同じです。
常に真剣に受け答えしないと、自分が嫌われてしまうと思っていませんか?
だから相手にも、自分と同じ対応を求めていませんか?
それは自分基準の思考の偏りですよ。
そして、嫌われる人間には理由があります。
距離感ばかりを気にせず、まずは『人として正しい行動』を心がけましょう。
いかがでしょうか?
自分の境界を線引きすることは、自分を守ることに繋がります。
自分という個性を大切にする事です。
反対に、境界は相手を尊重するという事でもあるのです。
相手の境界線を超えてしまうと、地雷を踏む危険があります。
たまに、そういう人を見るので、反面教師として覚えておきましょう。
※境界線の位置や幅には個人差があり、人によって違うものです。
最後に繰り返しますが、まずは自分から『相手を尊重』しましょう。
そうすれば、相手も『自分を尊重』してくれます。
これが正しい人間関係の基本になる。
(上手くいかないなら、自分を尊重してくれる人とお付き合いしてみて下さいね)
ダメジローの場合、相手が境界を越えてきたら、
①それは止めた方がいいと、相手に行動を問い返します。
②直らない場合は『止めとけ‼︎』という警告に進みます。
③それでもダメなら『相手』をバッサリ遮断します。
※ダメジローは白黒が明確なのでこうなります。
自分に自信があるなら、何も問題ありません。
相手はその後、困るかも知れませんが自業自得ですね。
距離感を誤ると、人間関係は壊れます。
ここは優しさや思いやりを勘違いしないようにして下さい。
それは自分の領域に侵入してもよいという事ではありません。
相手が自立できるように突き放す事も、優しさだと思いますよ。
特にアダルトチルドレンは、自分の意思を大切にしての行動を
習慣にしないと、共依存に引き戻されてしまう可能性が高いです。