誰だって車は盗まれたくないが、相手は盗みのプロである。
需要があり、お金になる車をターゲットにするんだ。
困った事に、車は仕様書(整備用)が販売されている。
すなわち、電気図面、部品図面や分解手順と全て記載されているのだ。
メーカーの設計仕様(非公開の設計データやソフト部分)以外は容易に手に入るのです。
それを基に、どうすれば早く効率的に盗めるかをプロは巧みに考えるわけで。
何でもプロの仕事は、プロフェッショナルだ‼︎(喜ばしい記事ではないが)
色んな情報がありますので、参考程度にしてくださいね。
有効な盗難対策とは?
1番有効なのは、車両保険に入る事だ。
その後の手続きや、再納車までに時間を要するが、1番硬い対策になります。
盗みに対しての対策ではないのだが、残念ながらコレが1番の対策となる。
※ただし、盗難被害後の処理は重要だ。
警察の連絡、盗難防止に対する個人の対策はどうか、盗難予防に努めたのか?
ここは審査される可能性があります。
盗まれても、保険に入っているので『どうぞ』スタイルだと、
保険金が減額されるか、最悪は降りない可能性も否定できないようです。
(盗難のように見せかけて、転売している可能性を疑われるケースを見ました)
2番面は、『盗むのが面倒、リスクが高い』と思わせる事。
・ハード対策
ハンドルロック、タイヤロック、ブレーキロックと、ハードのロックが
多ければ多いほど外すのが面倒です。
(実際は入念に下見をして対策を考えるので、本気で狙われたら厳しい)
残念ながら、一般的に売られているロック物はオモチャですね。
例えばハンドルロック。油圧カッターや回転刃を使えば瞬殺。5秒で切れるよ。
(ハンドルの素材はアルミの鋳物なので、ハンドル切った方が早い)
安価で設置が簡単なタイヤロックは、走り出せば勝手に壊れます。
少し面倒である事に変わりはありませんが…。
この手間を、プロがどう捉えるか?になります。
(傷が付いても気にしません。国内ではなく、基本的に海外がターゲットなので。)
・ソフト対策
セキュリティ装置での盗難防止。
そもそもセキュリティ装置の取り付け方法や、仕様が一般公開されています。
そうなれば、有効→無効に切り替えるために、調べて解析する事ができる。
ハード対策よりも効果の期待は出来ません。
※セキュリティを設置しても、メーカーやモデルが外から見て判るようにしてはいけません。
窃盗団は、それを基に対策を考えてきます。
ホーンが鳴る仕様なら、先に線を切るか、バッテリーを外してから作業開始。
これで外部との通信も出来なくなります。
その後、メインコンピュータに直接アクセス。
イモビライザーはこの時点で意味が無くなる。
(OBDコネクタからは、イモビライザーの初期化が可能なようです)
3番目ですが、絶えず人通りが多いところでは盗みづらいでしょう。
交番の前や防犯カメラの密集地域など。これは立地条件がものを言う。
逃走しやすい経路も、しっかり確認していると推測できます。
それでも、レッカー業者を装って車載するなど力技もあるようです。
結局、本気で狙われたら厳しいという事。
中途半端に窓割られたり、ボディに傷つけたり、それで放置もあります。
その場合は修理可能なので、全額保険がおりません。
だったら綺麗に盗まれて、新車に乗り換える方が賢明かも知れませんね。
また、自分の命が1番大事。
犯人が目の前にいても警察を呼びましょう。
武器持っている可能性が高いです。
何と言っても、悪い奴らですよ。
→生まれながらの悪人はいない。
簡単に盗難できる手法
①現段階では、リレーアタックが1番主流だと思われます。
(イモビライザー解除に作業は発生しない。セル式は鍵師の出番。)
スマートキーの発信電波を増幅し、イモビライザーと同期させる。
・大型ショッピングモールに行き、帰りに車が無くなっている。
・朝起きたら、駐車場に停めてあったはずの車が無い。
②コードグラバー
スマートキーの電波を受信して、スマートキーそのものを複製してしまう。
よって、スマートキーと連動させているセキュリティは正規と見分けが
付かなくなり、何の役にも立ちません。(一応、それに対応したセキュリティあります)
※リレーアタックもコードグラバーも、スマートキーの電波オフが有効だ。取説参照のこと。
③CANインベーダー
OBD2コネクタからのCPUアクセスが一般的ですが、その配線のCAN信号から
CPUにアクセスします。ただしカバーも気休め。※理由は後記。
(これもセキュリティがあるようです)
④ゲームボーイ(最新)
車から発信される電波から鍵を複製する。
これは鍵を無くした際に使用する最後の砦アイテムなのだが、
窃盗団が使用するという本末転倒アイテムになっている。
電波を受信できないように、車に接近させないという手法が必要になる。
もしも何の対策もせず、コレらを受けたら1000%持っていかれますよ。
車や鍵の発信電波を傍受されたら終わりです。
盗む側からしても、非常に簡単なので。
また、直接CPUにアクセスされても終わりです。
電気的に通信(起動)させない。
残念ながら、対策はこれしか無い。
つまり、予防は大切なのだがエンジン掛けられたら終わり。
(それ以外の手法は、レッカー移動しか無いのだ)
だから、エンジンを掛けさせない。
燃料を噴射させない。
ブレーキを解放させない。
そんなイメージでしょうかね。
簡単には差し上げたくない
銀行の金庫内に車を預けられれば安心ですが、そんな厳重対策はできません。
(資産価値のある車はガレージ保管が絶対ですけど)
そこで、効率的な車の盗難防止策を考えてみました。
大衆車はポイントを絞るのが、1番効率的で無駄がないと思う。
本気で狙われたらお手上げになるので、潔く渡しましょう。(保険は必須)
ただ、易々と差し出さなければ良いかと。
ダメジローも、盗難被害の多いプラドのディーゼルに乗ってます。
ディーラーでも、盗難には注意して下さい‼︎と言われました。
営業マンに盗難対策を聞くと、保険に入るしかないと。そのまんまでしたけど。
プロが本気になって盗ったなら、まだしょうがないかな…。
しかし、素人に毛の生えたような知識の転売屋には渡したくない…。
なので簡単には渡さないようにしました。
ダメジローの対策を紹介すると、
一応、色々と調べてVIPER 103T バイパー キーパッドを取り付けました。
気休めでOBD2コネクタにもカバーしてあります。
電子イモビライザーの2重化(電子認証+キー認証)みたいなものですね。
・純正イモビライザー=電子認証。
・VIPER 103T=任意のキー認証。
※銀行カードの暗証番号みたいなもの。
リレーアタックやコードグラバーでドア解除しても、エンジン掛けるにはもう1回認証がある。
そこからこのセキュリティをハード的に分解し、配線を修復しなくてはならない。
まぁ、時間稼ぎですね。
※ちなみにコレ付けてから【このセキュリティの本質】を理解できました。
簡単に言えば、コレ必要ないです。
窃盗犯に探せない場所に(自分だけが知っている場所)、ハードスイッチ入れれば同じこと。
自分が相手よりも、上手であれば良いのだ。
それだけなんだが、見た目は良い。笑
取り付け&設定方法
このキーパッドの問題点は、取説が英語表記のラインナップ。
パスワード変更で失敗したらどうなんの?という不安もある。
という事で、これからVIPER 103T付ける人のために日本語に変換しました。
●ハードの説明
/ジャンパーの設定/
ユニットを単体で使用する場合には、ジャンパーをピンに入れる。
/ 5ピンメインハーネスワイヤの接続/
★常時電源と接続★(ヒューズ付) 赤線(+) 12V
★アースと接続★ 黒(-) シャーシの接地接続
★イグニッション電源と接続★ ピンク線 イグニッション電源
(必ずイグニッションに接続‼︎ アクセサリー電源はセルONで電圧降下します)
★リレーの黄色と接続★ 黄色(+) 点火入力
★リレーのオレンジ色と接続★ オレンジ(-) 接地時の出力
◎リレーの黒線2本◎ リレーのA接点で30Aまで可能
●ソフトの説明
(オーナーズガイド)
『システム機能』
★パッド照明
任意のボタンを押すとキーパッドが点灯。
最後のキーを押した5秒後にキーパッドは消灯。
★セキュリティーコード
任意でセキュリティーコードを設定する場合は1〜10桁。
初期のセキュリティーコードは1234。
任意のセキュリティーコードに変更する場合は、
セキュリティーが解除状態か、VALETモードのみ可能。
『単体で使用する場合』
★セキュリティーオン
セキュリティーオンの状態であれば、スターター起動時に回路を遮断するので
エンジンは始動しません。
又、エンジン停止後は自動的に15秒でセキュリティーオン状態になります。
VIPER 103T バイパー キーパッド
『 パスワード変更手順1』
VALETモードにする。 ※LED状態
イグニッションON(プッシュスイッチ) 点滅
↓
1234# 消灯
↓
イグニッションOFF 早い点滅
↓(15秒以内に次のステップへ)
#2 点灯
↓
VALETモードに移行 点灯
VALETモード中は解除するまでLED点灯したままとなる。
※この状態で#2を押すと、
早い点滅から15秒でセキュリティモード(KILL)に変わる。
『パスワード変更手順2』
※LED状態
VALETモード 点灯
↓
イグニッションON 消灯
↓
1234# 1回点滅(認証)
↓(5秒以内に)
1111# 2回点滅(変更)
↓(5秒以内に)
1111# 1秒点灯(完了)
↓
イグニッションOFF 点灯
↓
#2 早い点滅⇨通常の点滅になり完了
注)赤字の1111は任意の番号になります。
説明は以上ですが、繊細な部分を加工する作業になりますので電気的知識は必須です。
(残念ながら、逆に知識があれば解除できるという事)
上記に加えて車のパーツ分解等に自信が無ければ、専門家にお任せしましょう。
安心と安全はお金で何とかなりますから。
あくまで、簡単に車を渡さない嫌がらせです。
※盗難の多い車種にお乗りでしたら、気休めにはなりますよ。
レクサス、アルベル、ランクル(プラド)、プリウス等。
ランクル系は盗難対策は必須です。
ディーラーで盗難に注意しろって言われるくらいなんで。
コレ付ければ、5分くらいは時間稼ぎになるんじゃないですかね?
夜中に5分あれば、警察が到着するんじゃないかな。ダメか?
厄介なのは、CANインベーダーです。
車種ごとに、ドコにその配線回しているかが分かります。
場所は書きませんが、そこからアクセスするパターンが多くなってますね。
その場合は、それ用のセキュリティを入れるか、駐車場での対策が必要です。
(外部からのバラシ作業が必要なので、それをどう防止するか)
コレには、今回説明したキーパットは有効な手段になる。
CANインベーダーは、各信号を強制的にONできるようです。
なので上記の場合、スターターモータの動力線か、
スターターリレーの信号線に接点を入れれば良いと言うことだ。
スターター起動信号がONしても、どちらも物理的に電気が流れないのでセルが起動できない。
コントローラーで信号の制御はできるが、物理的に配線には出力出来んでしょうよ?
※リレーをダッシュボード周辺に入れず、配線を伸ばしての遠方設置がより有効。
(バラシの手間が発生するから。加えて配線色を全て黒に統一するなどが良いだろう。)
↓こんな感じ。
要約すると、相手が判らないように、ブレーキ信号や、セルの起動信号や
セルモータの起動線など、色々な所にハード接点を入れればよいという事になります。
※確実な対策となるのは出力線にハードを入れるってこと。
認証が不要な方は、スイッチを介してリレーを起こせば同じことだ。
◉動力線の場合
現状、リレーで信頼性が高いのはオムロンとかなので、DC12V30Aを入手。
(予備品も入手しやすいから)
同じくリレーソケットを入手。スイッチも30Aを入手。
ボッシュとか、40Aとかありますよ。Amazonとかで検索すれば沢山あります。
配線を引き回せば、認証以外の理屈は同じになるんだ。
注1) 起動電流がかなり高いんで、ディーラーでリレーの接点容量を確認願います。
車種で異なるが、これが30A/40Aを超えるなら、上記部品での対策は無理がある。
※ソケットは絶対見つからない場所に設置して、あとはリレーを外しておく。
乗る時だけリレーと鍵を持って車に行けば、ほぼ盗まれる可能性は無くなる。
◉信号線の場合
汎用のスターターリレーキットでいけると思う。
上記部品はオーバースペックでしょう。
まぁ、車の寿命まで、リレーの寿命はこないでしょうね。
現実的に、設置の手間からしても、これがいちばんオススメですかね。
まぁ〜そのうち、指紋認証スタートが主流になるけどね。笑
ちなみに電子工作の知識があれば、アルディーノなんかを使って
指紋センサーの認証信号でリレーをONをし、セルに入れれば良いんじゃないか?
結論。
エンジンさえ掛からなければ、車は自走できないだろ?
加えて、ダメジローは下記のアップルタグを車内に隠してあります。
これはiPhoneのBluetoothで位置情報を取得しますが、盗難被害に遭ってもある程度は
追跡可能と考えられます。(他人のiPhoneが教えてくれる仕組みなので素晴らしい‼︎)
自転車やバイクにも良いし、よく旅行に行かれる方はスーツケースに入れてるし。